【相棒】中学生＆高校生回は加藤清史郎、伊藤健太郎、北村匠海…神回おすすめ10選

【相棒】は、テレビ朝日・東映の制作で2000年から放送されている21世紀を代表するテレビドラマシリーズです。
主人公は、水谷豊さん演じる杉下右京警部と、その相棒。初代の亀山薫から、神戸尊、甲斐享と続いて、現在は反町隆史さんの冠城亘が4代目。2人が所属するのは警視庁特命係です。

約20年続くレジェンドドラマでは、いくつもの事件が解決されてきました。この記事では中学生・高校生がストーリーの主人公になった回をセレクトして紹介します。

10代の多感な時期。小学生以下の子供回とは違う、シリアスで尖った内容の作品が並びました。自我が芽生えた少年少女たちが立ち向かうのは権力を振りかざし弱い者を利用する大人たち。親との関係に葛藤を抱える子もいます。

事件を起こし、あるいは事件に巻き込まれた彼らがどのように右京さんたちと出会い、どんな結末が待っているのでしょうか。

(「少年A」で水谷豊さん、反町隆史さんと共演する加藤清史郎さん。画像引用=テレビ朝日)

1.【相棒16第19話「少年A」】2018年3月7日放送

【どんな話？】

ホステスの女性が自宅マンションで撲殺される事件が発生。現場検証の結果、犯人と思われる人物が、犯行後に12時間も部屋に残っていたという異様な状況が判明する。そんな中、右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は現場付近で気になる少年(加藤清史郎)を目撃。その少年は、暴力団風の男たちから脅されていたが、何か事情があるらしく…。(引用=TELASA)

視聴した後に感動で震えるほどの名作です。

ゲスト主人公は加藤清史郎さん。2001年8月4日生まれです。トヨタ自動車CMの「こども店長」です。

厳密には主人公は中学生でも高校生でもないのですが…

ゲスト主人公の加藤清史郎さんが演じた少年の年齢は、右京さんの見立てでは17歳~18歳、加藤清史郎さんは放送当時16歳なので、10代後半。学校に通っていれば高校生ということでセレクトしました。

母親は少年と弟に満足な生活もさせずに、自分は男と遊んでいました。

それでも母親を嫌いになれるはずもなく。

少年はヤミ金に手を出しました。お金が必要でした。ヤミ金のボスから、人の家に侵入して悪事をはたらいてこいと命令されます。逃げようとしたのがバレて、弟がボコボコに。

兄弟の行く末は…？？

【相棒11第19話「BIRTHDAY」】で、誕生日に指名手配犯から追われる12歳の小学生を演じて視聴者の感動を呼んだ加藤清史郎さん。2度目の出演でも絶賛の嵐となりました。

ラストの右京さんが少年にやさしく語り掛けるセリフも心に響きます！

2.【相棒16元日スペシャル・第10話「サクラ」】2018年1月1日放送

【どんな話？】

クリスマスイベントの会場で発砲事件が発生。しかし、奇妙なことに加害者のみならず被害者も行方をくらましてしまう。残された銃弾から、制服警察官に支給されている拳銃、通称「サクラ」が使われたと判明した直後、交番で制服警察官が自殺し、銃が持ち去られているのが発見された。広報課長の美彌子(仲間由紀恵)は、混乱を避けるため発表を避けようとするが、『QTES689』というハンドルネームを持つ何者かが、緊急災害速報メールの発信元をハッキングしてサクラ盗難の証拠映像を拡散してしまう。(引用=テレビ朝日)

ゲスト主人公は健太郎（伊藤健太郎）さん、山下真人さん、小原唯和さん。放送当時20歳の健太郎さんが高校3年生、16歳の山下さんが2年生、15歳の小原さんが高校1年生の役を演じています。

(左から山下真人さん、小原唯和さん、健太郎さん。画像引用=テレビ朝日)

天才ハッカーの高校生3人組は悪い警察官に追われています。「警察っていうのはな、強いものの味方なんだよ」。わかりやすいセリフを吐く悪人が出てくると、純真な少年たちに気持ちよく肩入れすることができます。

前半はゆっくり群像劇が描かれ、中盤からは逃げる少年の葛藤にスリルが溢れて、終盤に右京さんが大活躍！

「ぼくは、君に正義と公正さを望み、それを努力する側の人間であってほしいと願っています。そして君は、そうなれる。ぼくは信じています」

感動のラストにボロ泣きしながら人間の根源的な愛と正義について考えさせられます。

3.【相棒11第14話「バレンタイン計画」】2013年2月6日放送

【どんな話？】

右京(水谷豊)と享(成宮寛貴)は、中園参事官(小野了)の指示で私立中学の警備をすることに。同校の裏サイトに「2月14日8時30分、計画を遂行する…」という書き込みがあったからだ。右京らが中学校へ行くと予告の時間にジャズの「マイ・ファニー・バレンタイン」がスピーカーから流れ…。（引用=TELASA）

ゲスト主人公を演じたのはは北村匠海さん。1997年11月3日生まれです。放送当時15歳でした。2017年には映画「君の膵臓をたべたい」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しています。

中学生の藍沢祐介は、バレンタインデーの朝8時30分に、校舎の屋上から垂れ幕を下げ、チラシをばら撒きます。垂れ幕には「ハッピーバレンタイン」と記され、チラシには「復讐成功」と手書きされていました。逃げる祐介は階段から転落し、意識不明に。屋上には粉々に砕け散ったジャズのレコードが散乱していました。

近くで起きた殺人事件の捜査とともに、祐介がなぜバレンタインデーに復習を遂行したのかが、丹念にあぶりだされていきます。

祐介の兄は今の祐介と同じ15歳の時に殺害されました。それがきっかけでバラバラになった家族は、もはや修復不可能なのか？

中学生にとって切り離せない親や家族の問題が、繊細に描かれています！

4.【相棒8第6話「フェンスの町で」】2009年11月25日放送

【どんな話？】

郵便局で強盗事件が発生。防犯ビデオに映る犯人の華麗な動きや緊急配備の検問をあざやかにくぐり抜けたことなどから、近くにある基地関係者による犯行説が浮上する。尊(及川光博)は「プロの犯罪者による犯行というが、右京(水谷豊)は防犯ビデオから犯人がプロにあるまじきミスを犯していることを指摘。(引用=TELASA)

ゲスト主人公の土本公平を演じたのは森田直幸さん。放送当時は18歳でした。

土本公平は15歳の中学3年生。父親のリストラ、暴力、離婚。学校ではいじめられていました。

公平は近くの郵便局から大金を強盗しました。その理由を、遠いところに行って1人で暮らしたかったと述べますが、彼の本意はどこにあるのか。壮絶ないじめの真相が明らかになったあと、公平にやさしく語りかける右京さんと神戸くん。

中学生と親との葛藤。その向こうにある巨大なものへの憎悪。深い！

5.【相棒13第2話「14歳」】2014年10月22日放送

【どんな話？】

文科省の官僚・高宮(山崎銀之丞)が殺人容疑で逮捕された。しかし、取り調べをのらりくらりとかわし、容疑を認めようとしない。そんな中、警察に「高宮は被害者に強請られていた」という告発メールが届く。一連の出来事に引っ掛かりを覚えた右京(水谷豊)と享は、独自の捜査を開始。（引用=TELASA)

ゲスト主人公を演じた濱田龍臣さんは2000年8月27日生まれ。放送当時は14歳でした。

高宮優は14歳の中学2年生。殺人容疑で逮捕された高宮伸一の息子です。優は2人の関係について「血縁上は親子だが、じっさいは一緒に住んでいる他人」と述べます。さらには特命係の2人にゲームを仕掛け、被害者を殺したのは自分だと…。

捜査の過程で明らかになる3年前のいじめ事件は優をどう変化させたのか。

孤独に生きる少年の葛藤と、汚泥にまみれる大人たちの対比に考えさせられる、問題提起回です。

右京さんとカイトくんにやさしい言葉をかけられてラストで号泣する濱田龍臣さんは必見！

6.【相棒15-11「アンタッチャブル」】2017年1月11日放送

【どんな話？】

都内の裏通りで会社員の男性が刺殺される事件が発生。犯人の遺留品はなく、捜査が難航する中、有力な目撃者が現れる。しかし、その人物が警察上層部の家族で、中学生の少女ということが分かり、捜査本部にも接触禁止が厳命される。それを受け、刑事部長の内村(片桐竜次)は、自分に火の粉が及ばないよう…。(引用=TELASA)

(中央が桜田ひよりさん。画像引用=テレビ朝日)

ゲスト主人公を演じたのは桜田ひよりさんです。2002年12月19日生まれ。放送当時は14歳です。

【相棒】シリーズでは珍しい、中学生女子がゲスト主人公となった回。中学3年生の市原里奈は、大杉漣さんが演じる衣笠副総監の一人娘です。

同級生と一緒に空き家をたまり場にしていますが、たばこを吸うなどして騒ぐ彼らとは温度差があり、何もかもあきらめたような暗い表情。思春期の少年少女にありそうな場面に切なくなります。

里奈は父のことを「いつも自分が正しくて、人が自分の指示通りに動かないと気に入らない人」と感じています。すでに家庭が崩壊しています。

右京さんたちの丁寧な接し方に、少しずつ心を開く里奈。

犯人の痕跡を思い出そうと、自ら行動に出てしまい…

この回は青木年男が「特命係の終わりの始まりだ」とほのめかしたり、中園参事官が内村刑事部長に小さな反乱を起こすなど、レギュラーキャラクターにも動きが見られます。しかし桜田ひよりさんが演じた中学生の心の移ろいがきっちり描かれていて印象深く、この世代の不安や葛藤について考えさせられるストーリーとなりました。

7.【相棒15第13話「声なき者〜籠城」】2017年2月1日放送

【どんな話？】

時は、今から一年ほど前にさかのぼる…。2016年2月。住宅街の一角で、若い男が頭から血を流して倒れているのが発見される。目撃者の情報から、現場から逃げた車の持ち主が司法浪人の馬渕（三浦英）と判明。スマホの位置情報などから、小さな町工場に逃げ込んでいることが発覚する。立てこもり事件の発生を受け、警視庁から特殊部隊が出動。(引用=TELASA)

8.【相棒15第14話「声なき者〜突入」】2017年2月8日放送

【どんな話？】

今から一年前に右京(水谷豊)と亘(反町隆史)が遭遇した謎の立てこもり事件。膠着状態に陥る中、右京は尊(及川光博)から犯人の要求している女性・吉井聡美(及川莉乃)に関する情報を入手する。尊によると、すでに亡くなっている彼女の死因は自殺の可能性が高いのだが、なぜかその前の2か月余り幼い息子と姿を消していた時期があるという。(引用=TELASA)

2話連続スペシャルのゲスト主人公を演じたのは田中偉登さん。2000年1月24日生まれで、放送当時は17歳でした。

新堂司は定時制高校の3年生。2年前に母親と小学生の妹を置いて家を飛び出してしまいました。家の近くの商店で働いています。仕事のために運転免許もとりました。

懸命に生きてきた司が、妹を連れて小さな町工場に立てこもります。彼はなぜ篭城したのか？

この作品は2話連続もので【劇場版4】の予告編の要素もあります。神戸くんや鑑識の米沢さんら旧レギュラー陣も復活し、壮大なスケールです。

高校3年生の少年が、大人たちの私利私欲に押し潰されて、破滅に追いこまれそうになる事態を、右京さんは救うことができるのか？

少年の極限状態での揺れ動きが丹念に描かれています。

9.【相棒17第19話「漂流少年〜月本幸子の覚悟」】2019年3月6日放送

【どんな話？】

品田(鶴田忍)という古道具店の主・通称「シナトラ」が、孫の直人(長谷川ティティ)と共に不法投棄現場で死体を発見。あらぬ疑いをかけられるのを避けるため、「親切な第三者」を巻き込んで、改めて死体の発見者になろうと一計を案じる。親切心から、その浅はかな計画に巻き込まれてしまった幸子(鈴木杏樹)だったが…。(引用=TELASA)

10.【相棒17第20話「漂流少年〜月本幸子の決断」】2019年3月13日放送

【どんな話？】

リフォーム店の店主が殺害された事件の真相に繋がると見られるノートを持って姿を消してしまった彬(浦上晟周)。右京(水谷豊)は、彬が心を許している幸子(鈴木杏樹)に、「連絡があったら知らせてほしい」と頼むが、彬の思いを汲んだ幸子は、その依頼を拒否する。別の手がかりを求めた右京は…。(引用=TELASA)

月本幸子さんの卒業回として話題になった2話連続スペシャル「漂流少年」ですが、タイトルの通り、10代の少年の「漂流」です。

演じたのは浦上晟周さん。1999年11月23日生まれで、放送当時は19歳でした。

河野彬は高校生。年末に家出して、公園でダンボールを盾にして寒さをしのいでた彬はリサイクルショップの店主に救われて、居候を始めます。男3人暮らしの家事を担当しつつ、ラーメン屋さんでバイトをする日々。

彼がなぜ家出をしたのか。「ノート」を発見したことで、何をしようというのか。

冠城くんは「正直、彬くんや淳くんのような子供たちには、安心して頼れる大人がひとりもいないんです。それって、かなりきついですよね」と嘆きます。

きつい境遇の子供を利用して悪どい商売をする大人たち。

頼れる大人がいないから、自分が悪い道を辿っているとわかっていても、戻ることができない…

世の中のほうが間違っている時に、自分がその事態にどう対処すべきなのか、考えさせられる回となりました。

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