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【相棒16第13話「いわんや悪人をや前編」感想】視聴者みんなで相棒の魅力を分かち合えた300回SP!

1月に入ってからテレビ朝日系列はドラマ【相棒】の300回記念スペシャルの告知に力を注いできました。おやつタイムから夕方までの再放送だけでなく、21日には「劇場版3」をゴールデンタイムに放送。24日と31日の前後編スペシャルに向けて、視聴者の期待を大きく引き出しました。

《後編の感想はこちら》

【相棒16第14話「いわんや悪人をや後編」感想】視聴者みんなで相棒名物のモヤモヤを楽しんだ300回SP! - せとさんスポーツ

いよいよ放送された24日の前編「いわんや悪人をや」。

ツイッターでトレンド1位

ツイッターでは「#aibou」のタグがトレンド1位となる盛り上がりとなりました。

冒頭で右京さんの初代相棒・亀山薫が回想シーンとして登場。これだけで【相棒】好きは感涙してしまいます。ふだん【相棒】を見ていない人でも、このドラマは「水谷豊と寺脇康文」のイメージが強いものです。

寺脇さん演じる亀山薫が【相棒】を卒業したのはseason7の途中、2008年12月17日の放送です。すでに9年の歳月が流れています。回想だけでも登場した瞬間に「亀山くんだー!!」と視聴者の心がテレビドラマを通じてひとつになりました。どんだけすごいんだ寺脇康文と亀山薫。

もちろん私も泣きました。

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亀山薫の回想シーンに感涙

亀山くんが回想として登場したのは2つのシーン。

1つは【相棒season3最終話「異形の寺」】で、右京さんと亀山くんが尼僧の蓮妙(=れんみょう)と対面するシーン。蓮妙に弟子入りした雀蓮(=じゃくれん)も回想として登場しました。「異形の寺」は2005年3月23日放送ですから約12年前。蓮妙の高橋惠子さんだけでなく雀蓮の高橋由美子さんも回想で映りました。

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生まれてからずっとトランスジェンダーの問題に悩まされていた雀蓮は、蓮妙さんによると現在も息災しているようで、何よりです。

もう1つの亀山くんの回想登場シーンは、season7の「還流」です。こちらは、津川雅彦さん演じる元法務大臣の瀬戸内米蔵が逮捕される回。

当時の政府が腐敗していたため、東南アジアの小さな国・サルウィンに支援物資が届かず、なんとかするために瀬戸内さんはやむなく犯罪に手を染めました。亀山くんは親友の遺志を継ぎサルウィンへと旅立ち、特命係を卒業。

この回想シーンでは岸部一徳さん演じる小野田官房長も登場しました。

今回再登場した蓮妙と瀬戸内さんの紹介のための回想シーンは、亀山くんを300回スペシャルに回想だけでも登場させて盛り上げる目的もあったと思われますが、【相棒】ファンにとっては一気に「特命係の亀山ぁぁぁ!」祭りになりました。

蓮妙、瀬戸内、片山雛子!

右京さんによって逮捕されてから10年の懲役を経て、仮出所した瀬戸内さんを、赤いスポーツカーで迎えに来たのが蓮妙さんでした。

瀬戸内さんの仮出所の情報を片山雛子(=かたやまひなこ)から聴き出していた「週刊フォトス」の風間楓子(=かざまふうこ)が、取材に訪れます。

木村佳乃さんが演じる片山雛子!

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【相棒season3第1話「双頭の悪魔」】で初登場し、その後何度も【相棒シリーズ】で暗躍してきた「したたかな悪魔」。「双頭の悪魔」では内閣官房長官を、「劇場版1」では元総理大臣を「利用」してのし上がってきました。

しかし、前回の登場となったseason14「英雄」で議員辞職。

右京さんの最強の敵とも言われる片山雛子がもう【相棒】シリーズには登場しないのではないかと心配しましたが、300回スペシャルでついに復活です。

芦名星さんが演じる風間楓子も【相棒15最終回】【相棒16第1話】以来の登場と、これまでの【相棒】シリーズに登場したメンバーがどんどん出てきて、それだけでお腹がいっぱいになります。

前シーズンの謎が解明される?

瀬戸内さんが荒れ果てた実家の寺に戻り手入れを始めると、幼い頃から面倒を見ている常盤臣吾(=ときわしんご)という青年が来て、瀬戸内さんを手伝います。

作業をしているうちに、臣吾が白骨化した遺体を発見しました。

鑑識の益子さんらの調べでは手がかりすらつかめなかった遺体の身元は【相棒15第1話】で冠城くんと社美彌子が密会する様子を監視していた坊谷一樹(=ぼうやかずき)であることが判明。

坊谷に社美彌子の身辺を探らせていたのは法務省の日下部事務次官です。

捜査一課の伊丹刑事たちや特命係の2人が、坊谷を殺害した犯人を逮捕するために動き出す、これが前編の核となるストーリーです。

事件については、第一発見者である臣吾に容疑がかかるくらいの進展で「後編に続く」なのですが、何しろ準レギュラーやゲストに謎が多すぎて、内容が濃密です。

不穏な登場人物だらけだからこそ、事件については「あれもこれも」と展開を広げるようなことをせずに、スマートに見せるようにしたのかもしれません。

いつまでも語り合いたくなる回

今回については、語りたいことが山ほどあります。この文章をここまで読んでくれたあなたはきっと【相棒】が大好きか、またはこのドラマに関心があるはずです。あなたと私は同士です。

長く続いている【相棒】シリーズですが、いつから見始めたか、他人より知識があるか、なんてたぶんどうでもよくて、「今回の相棒、すごかったね!」って共感できると、すごく嬉しい気持ちになります。

実際に会って話しているわけではないのだけれど、放送を見て、他の人はどんな感想だったかなあと想像したり、SNSに流れる感想を見たりしつつ、感動を共有できる時間が好きです。

ただ、300回スペシャルについては、再登場ゲストがいつ登場した、どんな設定の人物なのかを知っておくと、31日の後編がさらに楽しくなることは間違いありません。

たとえば瀬戸内さんは死刑制度に賛成せず、自分が法務大臣を務めていた当時は死刑執行ゼロだったこと。これが【相棒season2最終話】での話。2004年3月17日放送でした。

この件について、今回、冠城くんが当時法務省に勤務していた人間として好ましく思っていないことが明かされました。

14年間の隔たりを経て当時の感情の交錯が見えてきました。

なんてマニアックな話は、どうでもよくないんだけど、どうでもいいのかもしれない、なんかもうとにかくみんなでワイワイ楽しもうぜ!と不思議な感覚になりました。

伊丹刑事が特命係の部屋に来て「特命係のかぶらぎわたるー!」と叫ぶシーンに「特命係のかめやまかおるー!」を重ねた人もいるでしょうし、大河内主席監察官の「お言葉ですが」に2代目相棒・神戸尊の口ぐせが脳内を巡った人もいるでしょう。

現在、特命係を指揮する警察庁長官官房付の甲斐さんは3代目相棒・カイトくんの父親。

【相棒】シリーズを再放送含めて過去に数本見たことがあるだけでも「おおっ!」と感じるシーンがあったのではないでしょうか。

感動が収まらくて、私は寝られるかどうかわからない状況です。そんな状態になった人も少なからずいるんじゃないかな。

【相棒16】は毎回奥が深い

日々の生活が忙しくて【相棒】の本放送を見られない時期もありました。カイトくんが「ダークナイト」堕ちした【相棒13最終回】を見てネガティブになってしまったこともありました。

【相棒14】は、正直【相棒】のスランプ期だったと思います。

【相棒15】の最終回で、右京さんは冠城くんにこう言いました。

「想像が及ばないのなら、黙っていろ!」と。

右京さんに、ついに画面を通り越して一喝されたような気がして、震えあがりました。

あのシーンから【相棒】は再び「ゾーン」に入りました。

半年間、待ちに待った【相棒16】は、1話ずつが丁寧で深く考えさせられる内容で、しかもストーリーが面白い。

毎回、放送を見て、その回の内容が問いかけるテーマについて考えて、次の回に臨むという私の1週間のサイクルが、完全に戻りました。

そして「さあ300回スペシャルだ!」と気合いを入れて視聴したら、シリーズに欠かせない人物がたくさん出てくるわ、亀山くんや官房長が回想シーンで出てくるわと「考えるどころじゃない回」ですよ。

私にとって【相棒】は「考える教科書」です。しかし今回ぐらいは「相棒って単純に面白いね!来週も楽しみだね!」っていう感想だけでいいんじゃないかな。

今回のタイトルの意味は?

「片山雛子が何を企んでいるのか?」とか「社美彌子が抱えている心の闇はどんなものなのか?」など、余韻が冷めたら、後編の放送前に予習します。しっかり想像して、右京さんに「黙っていろ!」と同じことを言われないように努力します。

《後編感想はこちら》

【相棒16第14話「いわんや悪人をや後編」感想】視聴者みんなで相棒名物のモヤモヤを楽しんだ300回SP! - せとさんスポーツ

【相棒】にとって、299回や300回は通過点。そろそろ水谷豊さんの年齢的な問題も気になってはきましたが、まだまだ、このドラマはこれからです。

今まで1話たりとも見たことがない人も、300回目から見たら好きになる。再放送を何度も見てしまう。過去の回をさかのぼりたくなる。

【相棒】の歴史と現在と未来を、たくさん語りあっていきましょう!

さて。

「いわんや」。

たとえば「大人でさえ難しい。いわんや(増して)子供においてをや」と使う副詞です。

「いわんや悪人をや」の前につく「○○でさえ○○」とは、何なのか。

やっぱり、次回までに考える課題は、たくさんありますね(^_^;)