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【相棒19第10話「超・新生」】ネタバレ&感想…内村刑事部長殉職!からの生き返る大どんでん返し!

放送開始20周年を迎えたドラマ【相棒】は、2020年の秋から新シーズン【相棒19】が放送されています。

 

水谷豊さん扮する杉下右京と反町隆史さんが演じる冠城亘(かぶらぎわたる)が、警視庁のたった2人の特命係として事件を解決に導きます。

 

この記事では2020年12月16日に放送された【相棒19第10話「超・新生」】のネタバレを含めた感想などを記述しています。

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(画像引用=テレビ朝日)

第10話「超・新生」はどんな話?

【相棒19第10話「超・新生」】

2020年12月16日放送

どんな話?

贋作絵画を売り歩いていた画廊経営者・埜原義恭(蒲田哲)が踏切を通過する列車に飛び込み死亡する。

 

埜原は死ぬ直前に捜査二課に自首してきていたものの、詐欺被害を訴える被害者がいなかったことから釈放。二課の対応にも問題はなく、自殺を疑うような点も見当たらないことから、埜原の死は自殺で処理される方向になるが、「特命係」の杉下右京(水谷豊)はその“動機”が不明瞭であることが気にかかる。

 

埜原が何かから「緊急避難」するために、自首したが、被害者がいなく釈放されてしまったため自ら死を選んだのではないかと考える右京は、冠城亘(反町隆史)を伴い、彼が売っていた贋作の作者・中岡丑夫(原勇弥)を訪問。埜原の死には驚いた様子ではあるものの、貴重な卸先を失った悲壮感は見られない中岡の態度に、2人は疑問を抱く。

 

案の定、中岡にはすでに新たな卸先の画廊が。身分を偽り、画廊のオーナー・四条真奈美(野口かおる)に接触した右京と亘は、彼女が死んだ埜原と師弟関係にあり、さらに“ヤクザの情婦”だという情報を掴む!

 

真奈美の相手だという広域指定暴力団『扶桑武蔵桜』の若頭補佐・虎鉄(鳥谷宏之)を訪ねるも、直後に刑事部長の内村完爾(片桐竜次)からその動きを咎められる2人。内村と『扶桑武蔵桜』の組長・桑田圓丈(大石吾朗)はツーツーの仲で、贋作絵画の販売は『扶桑武蔵桜』をあげての“シノギ”なのではないかと察知した「特命係」のもとに、ある思惑をはらんだ捜査一課の出雲麗音(篠原ゆき子)が派遣されてくる。

 

贋作工房に乗り込もうとする右京たちの前に現れる伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)、そして内村。そこに半グレ集団が大挙して押し寄せ、乱闘のなかで内村が瀕死の重傷を負ってしまう!

(引用=テレビ朝日)

主な出演者・スタッフ

出演者

杉下右京=水谷豊
冠城亘=反町隆史

小出茉梨=森口瑤子
伊丹憲一=川原和久
芹沢慶二=山中崇史
角田六郎=山西惇
青木年男=浅利陽介

出雲麗音=篠原ゆき子

益子桑栄=田中隆三

内村完爾=片桐竜次
中園照生=小野了

桑田圓丈=大石吾朗

鬼丸=三国一夫

虎鉄=鳥谷宏之

虎太郎=田中俊介

埜原義恭=蒲田哲

中岡丑夫=原勇弥

四条真奈美=野口かおる

ほか

 

スタッフ
エグゼクティブプロデューサー=桑田潔
チーフプロデューサー=佐藤涼一
プロデューサー=髙野渉、西平敦郎、土田真通
脚本=輿水泰弘
音楽=池頼広
監督=橋本一
ほか

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(画像引用=テレビ朝日)

その後どうなった?(ネタバレ注意)

半グレ集団「幻影城」vs右京さんたちの戦いを止めに入ったのは鬼丸たち「扶桑武蔵桜」のメンバー。警察の応援を刑事部長に止められていた麗音が、鬼丸たちに連絡していたのだ。

 

救急車で運ばれた刑事部長は昏睡状態。鑑識の益子さんも「ただじゃおかねえぞこいつら!」と捜査に気合いを入れる。

「扶桑武蔵桜」と「幻影城」の抗争の発端は?

「幻影城」が贋作工房を襲ったのは、報復の報復だった。「幻影城」が虎太郎を襲い、その復讐で虎太郎たちが「幻影城」のメンバーを襲ったため、今度は「幻影城」のメンバーが工房に突入したのだ。

 

報復合戦の発端は……埜原は、贋作の絵を売る客選びを誤り「幻影城」の蜂須賀史郎の先輩に売ってしまい、買い戻すために交渉をしバックに「扶桑武蔵桜」がいることをチラつかせるが、逆に蜂須賀に脅されてしまう。蜂須賀は反社組織が絡んでいるなら悪くない商売だろうとにらみ、贋作売りの商売を横取りしようとしたのだ。

 

「扶桑武蔵桜」としてもシノギを横取りされては黙っていられない。

 

「扶桑武蔵桜」と「幻影城」の抗争を誘発してしまった埜原は怖くなって警察に逃げ込んだが、釈放されてしまったため、自殺を選んだ。

午後4時1分、内村刑事部長、死す!

蜂須賀を取り調べている伊丹に連絡が入り、刑事部長が死んだとの報せを受ける。

 

病院に駆けつける特命係や捜査一課のメンバー。中園参事官は部長が「確かに死んだ」と言うが、さらに「息を吹き返してしまったんだ」と続ける。

 

ベッドで食事をとりながら「すがすがしい。生まれ変わった気分だ」と話す部長は「中園くん、反社をのさばらせてどうするんだ」と語り、これまでズブズブの関係だった「扶桑武蔵桜」のメンバーの逮捕などを命じる。

 

伊丹刑事たちは「扶桑武蔵桜」の虎太郎を傷害容疑で、鬼丸を傷害教唆で、画廊の四条真奈美を詐欺で逮捕する。

生き返った刑事部長が何かおかしい…

部長がおかしい…言うことがまともになった。組長の桑田とのテレビ通話でも「解散しろ」と迫る刑事部長。

 

ついには特命係を訪れて、刑事部長は「俺はこれまで出世のために正義を犠牲にしてきた。それについては忸怩たるものがある。これからはないがしろにしてきた正義を取り戻そうと思う。そのためには、お前たち2人の協力が不可欠」だと語る。

 

部長は亘、右京さんの順に握手を求め、2人もキョトンとしながら応じた。

感想など

1度死んでから生き返り改心した内村刑事部長と、踏切をくぐり自殺をし生き返ることのなかった男。2人の運命から命の大切さについて学びました。

出世のために正義を犠牲にしてきた

警視庁の刑事部長で警視長である内村完爾といえば、20年にわたる【相棒】シリーズに第1作から登場する偉大なレギュラーキャラクターです。

 

第1作から出演している右京さん以外のキャラクターは伊丹刑事と中園参事官、そして内村刑事部長の3人だけです。

 

亀山薫を捜査一課から特命係に島流しして以来20年間、ずっと特命係を目の敵とし、本人いわく「出世のために正義を犠牲にしてきた」という刑事部長。

 

その刑事部長が【相棒16最終回スペシャル】で銀龍組傘下の風間燦王会とつながっていることが判明しました。

 

【相棒19第1話】では「扶桑武蔵桜」の組長とテレビ通話で談笑していました。部長は「こんな関係が知れると、今の俺では一発で懲戒免職だよ」と話していました。それでも反社会的勢力とつながることが必要と判断していたのでしょう。

 

ところが、自分と反社組織の関与が右京さんに勘づかれたことで、部長のストレスは膨張します。

特命係の行動が刑事部長の死を呼んだ?

贋作絵画売りの男が自殺した事件など、刑事部長にとっては知ったことではありませんでした。

 

しかし、この件を特命係が嗅ぎ回り始めると、余計なことをしないように釘を刺しました。

 

それでも余計なことを辞めない右京さんたちを止めるべく、刑事部長は自ら「扶桑武蔵桜」が関与する贋作工房へ向かいます。

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(画像引用=テレビ朝日)

 

そこに現れた半グレ集団。刑事たちと半グレ集団の乱闘の末、内村刑事部長は金属バットで後頭部を殴られ、意識を失いました。病院に駆けつけた中園参事官は特命係の二人に「この疫病神が!」と怒りをぶつけました。

 

刑事部長は午後4時1分、医師によって死亡が確認されました。

 

【相棒】の年末最後の回といえば、亀山薫が卒業する回が過去にあるため、まさかの、突然の内村刑事部長退場か、と気を揉みましたが、なんとまあ、部長は生き返ってしまいました、笑。

ないがしろにしてきた正義を取り戻す

「新生」には「新しく生まれでること」「生まれ変わった気持ちで人生に再出発すること」という意味があります。

 

一度死に、奇跡的に生き返った刑事部長は、どうやら生まれ変わった気持ちで人性に再出発する心を手に入れたようです。

 

特命係の部屋を訪れて「これからはないがしろにしてきた正義を取り戻そうと思う」と語り、毛嫌いしてきた特命係の2人に握手を求めました。

 

今までの自分は正しくなかった、ということを認める部長。それを躊躇なく右京さんに伝える刑事部長の姿には違和感と感激が相半ばした複雑な心境になりました。

 

【相棒17第16話「容疑者 内村完爾」】では、友人をかばって神奈川県警に逮捕された刑事部長が、真相を追う右京さんに取調室で「杉下、頼む。笹山を止めてくれ!」と要求するシーンがありました。右京さんなら何とかしてくれると判断し頼ることにしたのでしょう。

 

【相棒18第11話「ブラックアウト」】では、爆破によって右京さんや刑事部長がゴルフ場の地下に閉じ込められてしまいますが、右京さんの機転で窮地を脱します。この時、刑事部長は「さすがは杉下右京だな」と認めていました。

 

こうした経緯が、新生後の部長が改心した深層に潜んでいるのかもしれませんね。

自首までして助かろうとした男は新生できず

今回のエピソードの最初のシーンでは、埜原という男が踏切の中に入って自殺します。

 

埜原は贋作絵画を売り歩く画廊経営者でした。

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(画像引用=テレビ朝日)

 

埜原はある人物に贋作の絵画を売りつけますが、クレームを受けます。そこで「扶桑武蔵桜」の名前をチラつかせて安価で買い戻そうとしますが、相手は半グレ集団でした。

 

半グレ集団とは、暴力団に所属せずに犯罪をおこなう集団です。

 

組長と弟分や子分といったピラミッド型の構造に縛られることが少なく、暴力団の構成員より若者が多いといわれています。

 

とくにタチの悪い半グレ集団について警察は「準暴力団」と呼び取り締まることにしました。

 

半グレ集団「幻影城」の蜂須賀という学生は、埜原を脅して商売を「扶桑武蔵桜」から横取りしようと企てました。

 

当然「扶桑武蔵桜」が黙っているわけがありません。ヤクザと半グレの抗争に発展します。

 

恐怖を覚えた埜原は、自分の詐欺行為を自首して警察に「避難」しようとしましたが、被害者が名乗り出ないため、釈放されてしまいます。

 

そして彼は、踏切をくぐってしまいました。

人の命の大切さを考えさせられる回

警察に匿ってもらうためとはいえ、自分から詐欺行為という悪事を告白した埜原にとって、罪をつぐなわせてもらうことができたなら、人生をやり直すことができたかもしれません。

 

釈放されてしまった埜原は、死ぬという選択肢以外に、どうすればよかったのでしょうか。暴力団と半グレのどちらに見つかってもボコボコにされてしまうでしょう。

 

じゃあ、どこへ行けばよかったのか。こういう場合のセーフティーネットって、どこかにあるのでしょうか。

 

もし自殺行為をして、内村刑事部長にように、一度死んでも生き返っていたら、埜原もまた、改心したかもしれません。

 

どちらにしろ、改心や人生のやり直しは、命があるからこそできることです。今がどんなにつらい立場でも、生きていればいつか良いことが…なんて軽く言えることではないけれど。

 

道徳的に生きる人たちが、当たり前に幸せになれる社会は実現できるはずだから。

 

内村刑事部長が暴力団との癒着を断ち切ったことが、反社会的勢力による凶悪な事件が少しでも無くなる足がかりになってくれると願います。

 

生きてて、よかった!!