雑記とかドラマ【相棒】の魅力とか!

2022年はドラマ「相棒」関連の記事が中心です。

ドラマ【相棒】につまらない時期があった?6つの理由…再び面白くなった6つの手がかりも

2000年にスタートした人気テレビドラマ【相棒】は2020年3月に【相棒18】が終了し、【相棒19】の開始が期待されています。

 

国民的刑事ドラマの【相棒】にも、2015年から2016年ごろにかけて「つまらない」「マンネリになってきた」という声が少なからず挙がりました。【相棒14】と【相棒15】の頃です。

 

この時期にも【相棒14第8話「最終回の奇跡」】【相棒14第17話「物理学者と猫」】【相棒15第3話「人生のお会計」】など素敵な作品がたくさん輩出されています。

 

しかし正直、私も視聴していて「うーん」と首を捻ってしまう回が少なくありませんでした。

 

この違和感は何が原因だったのか、SNSの意見なども参考にしながら、6つにまとめてみました。

 

一方で【相棒16】以降では【相棒すげぇ!】と思わず声が出る名作が続出しました。劇的な復活に至った改善(?)ポイントも、同じく6つ紹介します。

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(画像引用=テレビ朝日・東映)

【相棒】がつまらないと感じられた6つの理由

まずは、【相棒】がつまらないと感じられてしまった6つの理由を見ていきます。

1.カイトくんの「ダークナイト」堕ち

2015年3月15日に放送された【相棒13第19話・最終回スペシャル「ダークナイト」】は、【相棒11】から右京さんの相棒を務めてきた甲斐享(成宮寛貴さん)が卒業する回でした。

 

その卒業は、カイトくんがじつは「ダークナイト」と呼ばれる犯罪者で、右京さんが相棒を逮捕する、という衝撃的すぎる終わり方となりました。

 

ダークナイトによる犯行は2年前から発生していて、カイトくんは右京さんとの出会い以降に犯罪者となっています。TwitterなどのSNSではショックを綴る感想が目立ちました。

 

この回が【相棒】の大きな分かれ目となったのは確実です。

 

【相棒】は全国のテレビ朝日系列各局で、平日午後の時間帯に再放送されていますが、「ダークナイト」の再放送は見かけません。封印されているのでしょうか。制作側から見ても黒歴史回と認識されているのかもしれません。

 

先日、久しぶりに動画配信サービスの『TELASA』で「ダークナイト」を視聴してみましたが、開始10分ほどで初回視聴時のショックを思い出し、悲しくなって停止ボタンを押してしまいました。

2.暴力的な表現が多かった

【相棒14】や【相棒15】では視聴者が感情移入しづらい暴力的な描写や表現が目立ちました。

 

2017年の元日スペシャルとなった【相棒15「帰還」】では、警察官がバンバン殺されて、最終的に捕まった犯人の動機が「楽しいから」でした。右京さんもお手上げ状態。視聴者はモヤモヤばかりが残る内容でした。

 

【相棒】のお正月スペシャルは、家族そろってお茶の間の団らんがてら視聴されることも多く、ストーリーがスッキリ解決して「相棒楽しかったね!今年もよろしくね!おやすみ!」という楽しい一夜になるのが恒例だったのですが…

 

お正月スペシャルとしてはあまり歓迎されない内容になってしまいました。

 

他にも快楽系連続殺人者の話や警察学校大量殺人の話など、圧倒的な暴力にモヤモヤしたまま終わる回が多かったのが、この頃です。

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3.冠城亘のキャラをつかめなかった

ダークナイト堕ちしたカイトくんと代わって右京さんの相棒になったのは反町隆史さんが演じる冠城亘です。

 

熱血漢で体育会系の亀山薫(寺脇康文さん)、クールなエリート系の神戸尊(及川光博さん)、やんちゃな甲斐享という歴代相棒の明確なキャラクターの後を受けた冠城くんは、法務省から出向中の飄々としたキャリア官僚。

 

角田課長(山西惇さん)や伊丹刑事(川原和久さん)らから腫れ物に触るような「お客様」扱いされる冠城くんは、視聴者からもつかみどころのない存在になってしまった印象がありました。

 

亀山くんの美和子さん(鈴木砂羽さん)、カイトくんの悦子さん(真飛聖さん)のような、冠城くんと密接な関係で新登場した人物に日下部事務次官(榎木孝明さん)がいますが、出番が少ないため印象が薄く、冠城くんについてのストーリーがあまり広がらなかった印象が残ります。

4.陣川警部補の闇堕ち

【相棒3第6話「第三の男」】で初登場して以来、大人気のキャラクターが陣川公平警部補(原田龍二さん)です。

 

陣川さんといえば、一目惚れした女性を守るために勝手に捜査に首を突っ込んで、最後は失恋する王道パターンで、温かい笑いを提供してくれていました。

 

しかし【相棒14第12話「陣川という名の犬」】では、プロポーズした女性が殺害されてしまい、その犯人を復讐のために殺そうとしてしまいました。まさかの、笑いなしの闇堕ちです。

 

たいていの衝撃展開には免疫のついている【相棒】ファンも、前シリーズでのカイトくんに続いて陣川さんまでも…となると、心が折れてしまう人が続出しました。

5.脚本家陣の変化

【相棒】の初期から中期を支えてきた主要脚本家さんが【相棒12】で「卒業」しました。

 

寺脇康文さんとともに、現在でも視聴者からの復帰待望論が大きいのが脚本家の櫻井武晴さん、戸田山雅司さん、古沢良太さんなどです。

 

『科捜研の女』や『劇場版名探偵コナン』で有名な櫻井さんが脚本を手がけて貧困ジャーナリズム大賞を受賞した【相棒9第8話「ボーダーライン」】は、伝説の鬱回といわれ、今も視聴者の心に強く残ります。

 

【相棒劇場版1】で東京ビックシティマラソンを舞台に壮大なエンターテインメントを描いた戸田山さん。テレビ通常枠の放送でも右京さんの名探偵ぶりを際立たせてくれました。

 

日本民間放送連盟賞ドラマ優秀賞を受賞した【相棒5元日スペシャル「バベルの塔」】を担当した古沢さん。サスペンスからコメディ、ラブストーリーまで自由自在でした。『コンフィデンスマンjp』などのヒット作が誕生するたびに「また【相棒】も書いてほしいなあ」という声が挙がります。

6.単純につまらなかった

【相棒14】や【相棒15】の頃を振り返ると、名作と呼ばれる作品ももちろんありますが、単純に「つまらないなー」と思ったまま終わってしまった回がいくつかあります。

 

【相棒14第14話「スポットライト」】は、主軸となる若手漫才コンビが冒頭から披露する漫才が絶望的につまらないという衝撃回になりました。

 

その後のストーリーも盛り上がらず、好意的な感想と同時に不満のツイートも目立ちました。コアなファンからも戸惑いや心配の投稿が続いたのも印象的でした。

 

鑑識課の米沢さん(六角精児さん)が【相棒14】で卒業したのも、大きかったかもしれません。

 

【相棒15】から特命係への情報提供役になった青木年男(浅利陽介さん)がどこまでも視聴者の心をつかまない役柄なので「米沢ロス」が続いてしまいました。

その後の【相棒】が飛躍的に面白くなった6つの理由

次に【相棒16】以降で【相棒】がめちゃくちゃ面白くなって完全復活した6つの改善ポイントを挙げてみます。

1.女性や子供が主人公となる回が増えた

【相棒16】以降は、女性や子供がストーリーの中心となる回が増えました。

 

【相棒16-3「銀婚式」】では、まもなく銀婚式を迎える夫婦が、菊池桃子さんが演じる女性の側からじっくり描かれました。

 

【相棒17第13話「10億分の1」】は、スマホのフリマアプリで出会った女性2人の交流がストーリーの軸になりました。

 

【相棒18第3話「少女」】では、母親が妹を殺したんだと思いこみ復讐を企てる小学生に焦点が当てられました。

 

暴力的な表現が気になった【相棒14】【相棒15】と比較すると「やわらかい」ストーリーが増えています。

 

中年世代以上の女性が多いと言われる【相棒】の視聴者層にとって、身近に感じられる受け入れやすい変化だったのではないでしょうか。

 

女性や子供に限らずゲスト登場人物の心境の変化が丹念に掘り下げられていて、感情移入しやすくなりました。

2.善と悪の区別がわかやすくなった

【相棒16】以降の話は、善と悪の対比が以前より明確になる回が増えました。

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(画像引用=テレビ朝日・東映)

 

【相棒16元日スペシャル「サクラ」】では悪い奴らに利用されてしまった高校生ハッカーたちの抵抗に涙を誘われました。

 

【相棒16】から始まった「光」の右京さんと「影」の南井十(みないつなし=伊武雅刀さん)の対決は【相棒18】では「善悪の彼岸」というタイトルで2話連続となりました。

 

絶対的な善としての右京さんが現代社会に潜むさまざまな悪と戦う、勧善懲悪を基本とした【相棒16】以降のシーズン構成は安定していて、視聴者に安心感を与えてくれました。

3.冠城亘のキャラが安定してきた

【相棒14】で初登場し法務省から出向してきた女性にモテるキャリア官僚の冠城亘には、最初は「お客様」的なとっつきにくさがありました。

 

しかし、回を追うごとに右京さんとの信頼関係が深まり、冠城くんは【相棒】ワールドに違和感なく溶け込みました。

 

【相棒16第9話「目撃しない女」】では、冠城くんが毎週水曜日の昼食を買いに行くタコライス屋の芽依(朝倉あきさん)が殺人犯に狙われ、冠城くんが身を呈して救う熱さを見せてくれました。

 

【相棒18第5話「さらば愛しの人よ」】では冠城くんの元カノが殺害されてしまい、複雑な感情を抱きながらも気丈に振る舞う冠城くんの姿が感動を呼びました。

 

神戸尊と甲斐享が3シーズンずつで終了したのに対して、冠城亘は【相棒18】で5シーズンが経過し【相棒19】に突入すれば6シーズン目となります。

 

7シーズン目の途中で卒業となった亀山薫の次に長い相棒として冠城くんが安定してきたのも【相棒】復活の要因であることは間違いありません。

 

《関連記事》冠城亘についてまとめました。

【相棒19】冠城亘(かぶらぎわたる=反町隆史)とはどんな人?経歴や女性関係などを紹介!

4.明るい陣川警部補の復活

【相棒】迷走の理由として分かりやすい理由が【相棒14】での陣川警部補の闇堕ちでした。

 

殺人犯になりかけて、研修という名目でイギリスに飛ばされてしまった陣川さんは、そのまま退場になってしまうのではないかと不安視されていましたが【相棒16「ダメージグッズ」】で、コミカルな要素を控えた成長したキャラクターとして復帰しました。

 

そこから2シーズンぶりに【相棒18「けむり」】に登場した陣川さんは、一目惚れした女性を守るために勝手に捜査に首を突っ込んで、最後は失恋する王道パターンのキャラに戻っていました。

 

陣川さんの王道パターンは【相棒13「妹よ」】以来です。

 

長い時間がかかりましたが「お約束の陣川さん」の復活は【相棒】ファンに大歓迎されました。

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5.脚本家陣の厳選

【相棒16】以降はメイン脚本家の輿水泰弘さんや【相棒】中期からレギュラーで脚本を担当している徳永富彦さん、太田愛さん、金井寛さんらが感動作を連発してくれました。

 

【相棒17】以降は根本ノンジさん、神森万里江さん、児玉頼子さんなどが初参加して複数の作品で脚本を担当するなど、新展開が見られました。

 

『八重の桜』や『ゲゲゲの女房』などの国民的名作を生み出した山本むつみさんが【相棒】ワールドで描く濃厚な人間像も人気があります。

 

女性脚本家回が増えたことで、右京さんは法の下の正義だけでなく、人間愛にあふれた面もたっぷり描かれるようになりました。

6.単純に面白かった

【相棒16】以降は単純に「面白かったー」と思える作品が増えました。

 

加藤清史郎さん懸命に生きる無国籍の少年を演じた【相棒16第19話「少年A」】の視聴者からは「神回だった」「ボロ泣きした」という感想が続出しました。

 

【相棒14】で議員辞職に追い込まれた「右京さんの最大の敵」といわれる片山雛子(木村佳乃さん)が300回記念スペシャル【相棒16第13話「いわんや悪人をや(前篇)」】で復活したことで、今後の展開への期待も高まっています。

 

【相棒16】以降は、放送直後のSNSや翌日の学校、職場などで「相棒面白かったねー」と笑顔で語り合う光景が増えました。

 

まだ視聴したことがない人に「面白いから見た方がいいよー」と胸を張ってオススメできる、楽しい【相棒】が帰ってきた感じですね。

まとめ=【相棒】名物の「裏切り」による結果か

上記のとおり「つまらないと感じられた理由」と「再び面白くなった理由」を6つずつ挙げましたが、1つにまとめると【相棒】名物の「裏切り」がもたらした功罪があぶりだされます。

 

【相棒】は初期の段階から、視聴者に新鮮な面白さを提供するために「裏切り」を売り物にしてきました。パターンを作らず、何が起こるかわからない、先が読めない面白さを追求しています。

 

「ダークナイト」は、相棒が犯人だったという「裏切り」が視聴者の見たい展開とマッチしていませんでした。カイトくんの闇落ちによる視聴者の喪失感は想像以上に尾を引きました。その辺りから制作側と視聴者に距離感が生じてしまいました。

 

【相棒14】と【相棒15】の迷走を経て【相棒16】以降のストーリーが飛躍的に面白くなったのは、迷走の理由や視聴者が求めるものを制作側がじっくり見直して、修復と改善をすすめた結果でしょう。

 

現在の【相棒】は良い意味での「裏切り」が視聴者を楽しませてくれています。

水谷豊さんが分析する【相棒】が続く要因

【相棒】が長く愛されている理由について、水谷豊さんは常に「今」を大事にしていると語っています。

 

計算通りに行くことなんて全然ないし、実際に計算のしようもないので、目の前にあることに全力で向かっていく姿勢を大事にしているそうです。

 

時代の変化に敏感に対応しながら、その時できることを全力で頑張ってきた結果であると、右京さんを演じ続けてきた水谷さんが分析するのですから、それが答えなのだと思われます。

 

「いつ終わってもおかしくない」と主役が言い切るほどですから、今後がどうなるかなんて誰もわかりませんが、視聴者を意識した改善に取り組みつつ「今」を大切にして新しいチャレンジを続ける【相棒】が再び「ゾーンに入った」のは間違いなさそうです。

視聴は動画配信サービスなら初回無料あり

【相棒】はテレビの再放送や、ネットの動画配信サービス、DVD、Blu-rayなどで視聴できます。 


視聴したい回が決まっている場合は【TELASA】や【U-NEXT】などの動画配信サービスが便利です。初回無料サービス期間があるので、お金をかけずに【相棒】を楽しめます。


テレビ朝日が運営する動画配信サービス【TELASA】は初回30日間無料でテレビシリーズのプレシーズンから【相棒18】まで全話を視聴することができます。

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