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ドラマ【相棒】プレシーズン第1作ネタバレあり感想!杉下右京と亀山薫の出会い!右京さんの名言も

【相棒】はテレビ朝日系列で放送されている、21世紀を代表するテレビドラマシリーズです。


主人公は水谷豊さん演じる杉下右京警部と、その相棒。初代の亀山薫から、神戸尊、甲斐享と続いて、現在は反町隆史さんの冠城亘が4代目相棒です。たった2人の警視庁特命係が、さまざまな事件を解決に導きます。

 

シリーズの第1作は、2000年6月3日に土曜ワイド劇場で放送された「刑事が警官を殺した? 赤いドレスの女に誘惑され…死体に残る“4-3”の謎とは?」です。まだ20世紀です。

 

この記事では「相棒」シリーズ第1作目の感想などを記述しています。

 

ネタバレ要素が多めなので、まだ視聴していない方はご注意ください。

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(画像引用=テレビ朝日・東映)

主な出演者、スタッフ

 

【作品タイトル】
相棒 pre season第1話
「刑事が警官を殺した? 赤いドレスの女に誘惑され…死体に残る“4-3”の謎とは?」
【出演】

杉下右京(42)=水谷豊《警視庁 特命係 係長 警部補》
亀山薫(33)=寺脇康文《警視庁 特命係 刑事》
奥寺美和子(29)=鈴木砂羽《帝都新聞 社会部記者》
金子警部(58)=勝部寅之《警視庁 捜査一課 係長》
伊丹憲一(36)=川原和久《警視庁 捜査一課》
早川純弥(35)=甲本雅裕《バーのマスター》
中園警視正(38)=小野了《警視庁 捜査一課長》
内村警視長(45)=片桐竜次《警視庁 刑事部長》
斎藤巡査(28)=大樹《警視庁 捜査一課》
松原俊輔(30)=近藤弐吉《殺害された警官》
小泉綾子(25)=中村綾《殺人容疑者》
室谷警部補(45)=大谷亮介《警視庁 捜査一課》
阿部貴三郎(36)=武野功雄《指名手配犯》
宮部たまき(36)=高樹沙耶《小料理屋『花の里』女将》
ほか
【スタッフ】
プロデューサー=松本基弘、香月純一、須藤泰司
監督=和泉聖治
脚本=輿水泰弘
音楽=義野裕明
撮影=上林秀樹
照明=三萩国明
録音=谷村彰治
美術=大嶋修一
編集=只野信也
ほか
(出演者とスタッフ引用=『相棒』シナリオ傑作選、竹書房、2011年)
☆☆☆
たまきさんのお店『花の里』は、この回を含むプレシーズン中は『新ふくとみ』。など、ドラマとシナリオ集のデータでは若干の変更があります。

どんな話?

捜査一課の亀山薫(寺脇康文)は指名手配犯の捕捉に失敗し、特命係に異動になる。新たな上司の杉下右京(水谷豊)は変わり者で、特命係は“人材の墓場”という噂。バーで痛飲し、女に誘われてアパートの一室で目覚めた薫の前に、警察官の刺殺体が…。右京と薫は犯人を捜すうちに、警察絡みの闇の拳銃取引に気づいていく。(引用=テレビ朝日)

↓ここからネタバレになります↓

その後はどうなった?【ここから下はネタバレです】

警察官の松原を刺したのは小泉綾子。綾子は松原との性行為を撮影され脅迫されていました。

 

綾子が松原を刺したのは3回ですが、右京さんは松原が4回刺されたと指摘。4回目に松原を刺して息の根を止めたのは右京さんたちの先輩である金子警部でした。

 

金子は拳銃摘発の件で松原に脅迫されていました。刺したあと、拳銃摘発で八百長取引をしているバーのマスター・早川に連絡します。早川は女装して客の亀山くんを松原の家に連れていき、犯人に仕立てました。

 

その後、金子は早川を自殺に見せかけて殺害。早川が左利きだったため右京さんたちは自殺の偽装を確信します。早川と特命係の2人しか知らない話を金子が知っていたため、金子は右京さんたちに追い詰められました。

声に出して読みたい右京さんの名言

「死にに行かせるわけには、いきません!!…杉下右京個人なら、目をつぶります。このまま行かせます。生き恥をさらす先輩を見るのはつらいです。しかし、ぼくは刑事です。ですから、あなたを行かせるわけにはいきません。あなたが自分の手で自分の罪を裁くのを見過ごすわけにはいきません」

(屋上で罪を告白した後、自殺しようとした犯人に対して)

 

「いくら凶悪犯でも、きちんと裁判を受けて、法によって裁かれなければなりません。それが法治国家の原則です。違いますか?」

(亀山くんを助けたのは「あれ以上ぐずぐずしてたら犯人の命が危うかった」からだと説明して。亀山くんはあとで「偉そうに言いやがって」と拗ねていますが…)

プレシーズン第1話・感想など

杉下右京と亀山薫

警視庁捜査一課の刑事・亀山薫は、指名手配犯を捕まえようとして逆に人質になってしまうヘマをやらかして、特命係に左遷されました。

 

愛想のない上司の名は杉下右京。

 
亀山くんを指名手配犯から救ったのは「あれ以上グズグズしていたら、警察が犯人を狙撃してしまうから」という理由でした。携帯電話の一般への普及期に、携帯電話を使って亀山くんを救う右京さんに感服です。

 
「いくら凶悪犯でも、きちんと裁判を受けて、法によって裁かれなければなりません。それが法治国家の原則です」

 
右京さんの正義についての信念は、1話目からブレません。

 
特命係は警視庁の陸の孤島。杉下右京は人材の墓場。下についた者はことごとく警視庁を去っていく。すでに6人が辞めていて、7人目が亀山くんです。

 
右京さんに「注意力が甚だしく欠如していますね。刑事としては致命的です」と言われてムッとする亀山くん。

 
「被害者と面識は?」
「ありませんよ!」
「そうですか」
「なんべん同じこと訊くんですか」
「そうやってすぐにカッとなるのもよくありませんね」

 

うわあああ。亀山くんのイライラは今にも爆発しそうです。

水谷豊と寺脇康文

日本テレビ系列で放送されていた別の刑事ドラマシリーズで、水谷豊さんと寺脇康文さんは抜群の相性を見せてくれていました。

視聴者としては「土曜ワイド劇場」に場所を移した2人に、すでに安心している状態です。「この2人が相棒を組んだら、面白くないはずがない」と。最初から高視聴率となったのもうなずけます。

それにしても、面白い。

それまでの水谷豊さんは、どちらかというと軽いノリの人物を演じることが多い印象があったのですが、杉下右京は明らかに違います。おとなしいのです。

右京さんの「静」と亀山くんの「動」の対比がはっきりしています。

 

「season7」の前半まで続く右京さんと亀山くんのストーリーの骨格は、第1作で土台がしっかり築かれていました。

ストーリーは「2サスあるある」

最初に被害者をナイフで3度刺した人物がストーリーの途中で「私がやりました」と自白し、しかしその後に、まだ生きていた被害者に4度目を刺した人間がいた「2サスあるある」。いわゆる「えー、この人が犯人だったのか!」パターンです。

「拳銃摘発の鬼」の異名をとる捜査一課の金子警部は、八百長で地位を獲得してきました。

早川というバーのマスターに必要なだけの拳銃を提供してもらい、見返りに早川の闇商売を黙認していました。学歴も何もない自分には、こうするしかなかったんだ…と。

2人の関係を、不良警官の松原に見つかり、脅迫されます。

「あの晩」に、金子警部は小遣いを渡すために松原の自宅アパートに行きました。部屋の中で、松原は包丁で刺されていました。ただし、まだ息がありました。

確実に、息の根を止めておいたほうがいい。憎いこの野郎を自分の手で殺したい。あああああ。

3度刺されていた松原は、4度目を刺されて、息絶えました。

部屋に痕跡は残していないはずだけれど、部屋に入るまでに誰かに見られているかもしれない。

不安になった金子警部は、早川に相談しました。早川は後始末をしてくれました。

酔っ払ってバーに入ってきた一見の客を、松原の部屋に連れ込んで、犯人に仕立て上げました。

その酔っ払いが、金子警部の部下だった亀山薫巡査部長でした。

 

金子警部は、かつての後輩である杉下右京に追い詰められていきます。

松本基弘プロデューサーの熱意

土曜ワイド劇場の単発ドラマとして視聴者を楽しませてくれると同時に、シリーズ化を見越して主要人物の設定を作りこみ、熟練のプロデューサーや脚本家、監督、出演者などが全力投球したら、そりゃあ素敵な作品ができあがります。

 

第1作目の骨格がしっかりしているからこそ、後に300話を超えるほどのロングヒットにつながりました。

ノベライズ本「相棒・警視庁ふたりだけの特命係」(朝日文庫、2007年)の最後に、当時のチーフプロデューサーである松本基弘さんの「裏切りこそが《相棒》らしさ」という文章が掲載されています。

このドラマが主演・水谷豊さん、脚本・輿水泰弘さん、監督・和泉聖治さんのどのピースが欠けても成立しなかった「熱さ」が語られています。

また、松本さんが寺脇康文さんに声をかけたら「じつは俺、豊さんにあこがれて俳優を目指したんです」と言われたことも。

 

松本さんは「普通に考えれば水谷豊と女性をコンビにしたほうが無難であることはわかる。土曜ワイド劇場としては当然リスキーな企画だ。でも、そのときは《いける!》という予感めいたものがあった」とか。「相棒」シリーズの原点は松本基弘にあり、ですね。

主人公はゲスト登場人物?

「死にに行かせるわけには、いきません!!」


「杉下右京個人なら、目をつぶります。このまま行かせます。生き恥をさらす先輩を見るのはつらいです。しかし、ぼくは刑事です。ですから、あなたを行かせるわけにはいきません。あなたが自分の手で自分の罪を裁くのを見過ごすわけにはいきません」

右京さんの静かな叫びに、何度見ても泣いてしまう第1作。

なぜ右京さんはそんなセリフを言わなければならなかったのか。
なぜ殺人事件は起きたのか。

以後のどの回でも、犯人側からドラマを見てしまう自分がいます。

誰かを殺してしまうほどの葛藤。あるいは、理解を超えた快楽殺人。生きることを最後の最後まであきらめなかったけれど、結局自殺に追い込まれてしまった人。

「相棒」に考えさせられるのは、毎回のゲストが背負っているストーリーです。

「被害者」の松原巡査は、裏では悪党でした。綾子いわく「善人の皮をかぶった悪魔」。この表現は強烈に印象に残っています。出会った女性との性行為をビデオ撮影して個人で楽しむ変態。趣味だと言いつつも、綾子が逃げられないようにする脅迫材料にしていました。

この手の脅迫行為は、時代を経てもおこなわれており、ケータイ・スマホ等で手軽に利用できるSNSなどを介して、若年層が被害に遭うケースも見られます。

「善人の皮を被った悪魔」はいつどこに現れてもおかしくありません。自分の身を自分で守るために、松原と綾子の事件は啓発になっています。

すべてはここから始まった

右京さんは、あくまでも法の正義のもとに真相を追う人。

 

ドラマを見終わる頃には、いつも「事件は解決したぞ。このドラマを視聴して、何を学んだのか。あとは自分で考えろ」と問いかけられます。

どの回も、リアルタイムで面白い。再放送で見ても面白い。DVDで何度見ても面白い。動画配信サービスでも手軽に楽しめる【相棒】。

その第1作。

すべては、ここから始まった!

 

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