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2022年はドラマ「相棒」関連の記事が中心です。

泣ける恋愛ドラマなら【相棒12第18話「待ちぼうけ」】2度フラれた女は愛を貫けるか?

この記事ではドラマ【相棒12第18話「待ちぼうけ」】の感想などを記述しています。

25年ぶり2度目の「別れよう」

「たまには号泣できる恋愛ドラマを見たい!」というあなた。

【相棒】はいかがでしょうか。

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(画像引用・テレビ朝日、東映)

 

「え?相棒?あれ、水谷豊が出てくる刑事ドラマでしょ?」

その通りです。

基本は、殺人事件が起こり、右京さんとその相棒が事件の真相を明らかにするストーリーです。

この記事の本題である【相棒12第18話「待ちぼうけ」】も、殺人事件が起きて、その犯人が逮捕されるまでが描かれています。

そのどこが恋愛ドラマなの?

男と女の、恋愛ドラマなんです。

女はオシャレなカフェで、ひとり静かに泣いていました。

スマートフォンに届いたメールには、こう書かれていました。

「やはり君とは一緒になれない。本気になられても迷惑だ。僕のことは忘れてほしい。お互いの道を行こう」

男は来ません。待ちぼうけ。

駆け出しのホストのような出で立ちの青年が、女に声をかけてきました。軽いナンパでしょうか。

人気のないカフェで隣の席に腰を下ろした青年に、女はメールの相手のことを話し始めました。

初恋の相手。

人生でたったひとりの、本当に愛した人。

出会ったのは35年前。女が15歳の時でした。

男と女はファッションという共通の興味があったため、すぐに好きになりました。

10年近く付き合いました。靴職人をめざす男と、女は結婚するつもりでした。

ウェディングドレスを見に行く予定の日。いつものお店で待っていたけれど、男はいつまでたっても来ませんでした。

電話したら、こう言われました。

「他に好きな人ができた。君とは結婚できない」と。

待ちぼうけ。

古沢良太脚本の恋愛マジック

【相棒】では、右京さんの相棒がいない時期であるseason7の後半に「密愛」という、大人の恋愛をテーマにしたストーリーがあります。

出演者が、ほぼ水谷豊さんと岸惠子さん、国広富之さんだけ。その他のレギュラーキャストが出てこない回としても異色です。

国広富之さん演じる男が死んだ事件について、フランス文学の翻訳家である女性が、右京さんに真相を明らかにするよう依頼するというものです。

恋愛は、時に人を臆病にさせます。ちょっとしたことから生まれた懐疑心が、純粋に成長するはずだった男と女の愛情を悲惨な結末に導いてしまいました。

「密愛」と同じ脚本家の古沢良太さんが担当した「待ちぼうけ」も、【相棒】だからこそできる「刑事ドラマなのにラブストーリー」に仕上がっています。

古沢さんといえば、映画「キサラギ」や「ALWAYS三丁目の夕日」、ドラマ「リーガル・ハイ」などの脚本が有名です。【相棒】シリーズでも、何本も感動作を送り出しています。

↓たとえばこちら↓

【相棒6-11.12「ついている女」「狙われた女」感想】女性相棒のハードボイルド傑作! - せとさんスポーツ

「待ちぼうけ」は、殺人事件の真相を追う右京さんとカイトくんが、ふた手に分かれて、25年前に別れた男女に接触し、事件を解決に導きます。シリアスかつコミカルな古沢マジックが、本編約45分をあっという間に感じさせ、感涙必至の「ラブストーリー」に仕上がっています。

コツコツ働いて借金返済して

男の母親は25年前、詐欺に遭い多額の借金を抱えてしまいました。

男は恋人に「君とは結婚できない」と電話で断ります。

母親は死に、男はトラック運転手としてコツコツと働き、借金を完済しました。

そして、念願の靴職人になりました。

女と別れてから25年。男は、街で偶然、かつての恋人と再会しました。

女は、金持ちの男性と結婚していました。

男は、25年前のことを謝りました。自分は今も独り身だと話しました。

小さな幸せに浸れるのか。それがいけない関係だとしても。

男には、もうひとつ、偶然の出会いがありました。

25年前、母親から金を借りて、そのまま消えた奴です。

そいつを自宅に呼んだ男は、母親の仏壇に向かって、謝ってほしかった。昔の詐欺なんてどうでもよかったのに。奴は、居直って、謝ることすら拒絶しやがったから。

右京さんオセロ強すぎ

 男役は太川陽介さん。最近は路線バスの旅で有名ですが、この作品では、ひなびたローカル線の駅で列車を待つ男を演じています。

駅の待合室には、男と右京さんの2人だけ。

右京さんは靴職人の友部を、オセロゲームをしながら説得します。

何度対戦しても右京さんに勝てない友部。

「ああ、ダメだ!どう打っても勝てない」苦笑いして、ようやく来た列車に乗ろうとする友部を、右京さんはさらに説得します。

「わがままでいけませんか?」と自嘲する友部。

そこに右京さんの一喝!

「開き直るのはやめなさい!」

右京さんは、友部が投げ出したオセロゲームを指差して「あなたは見切るのが早すぎます」と言い、黒が圧倒的多数の状況から、わずかな可能性を見つけ出して、駒を次々に白へとひっくり返していきました。

「どんなに絶望的な状況に思われても、投げ出さないことです。無様でもみじめでも。諦めずにもがき続けることです。そうすれば、奇跡が起きることもあります」

右京さんスゲー!!!

純愛っていいよねええええ!

女を演じたのは芳本美代子さんです。みっちょんです。ショートカットが似合っています。

みっちょん演じる雪美は、決意のメールを送信します。

この後の感動のラストは、本編で確認してみてください。

ああ、もう、こんな恋愛してー!って思いますよ。

不倫も含めて、ドラマというフィクションだから許される恋があります。

【相棒】は刑事ドラマであり、キャストも製作陣も男性社会なので、女性の心境がていねいに描かれた作品が少ない傾向にあります。

「何でもあり」の【相棒】ワールドで、もっと恋愛ものを見てみたい!

せつない恋愛を脳内で

刑事ドラマですから、男女のどちらかが事件の犯人だったり被害者だったり、何らかの葛藤を抱えている点が、他のラブストーリーにはない、ラストの「どこかでどうにかできなかったのか感」に、たどり着きます。

どこかでどうにかできなかったのか。

自分の今までの恋愛と、その終わりは、どこかでどうにかできなかったのか。

つい自分と重ね合わせてしまいます。

今の自分はどうなのか。

あの頃の恋人は今どうしているのだろうか。

偶然、街で会ったら、そこからドラマが始まることがあるのだろうか。

それとも、自分には、これから新しい出会いがあるのだろうか。

想像するのは自由です。

夢を広げていきましょう。

ただし、リアル世界で倫理違反をしないように気をつけてくださいね(^_^;)

【相棒season12第18話「待ちぼうけ」】は、視聴後に心が震える、シリーズ最高のラブストーリーです。

あなたなら、どうする?

さて、リアルの世界で、初恋の人と再会して、その人が殺人事件の犯人になってしまったら、あなたはどうしますか?

(^_^;)